田坂広志 人類の未来を語る
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『田坂広志人類の未来を語る』田坂広志・著 光文社
弁証法と複雑系の思想によって、パンデミック、AI、遺伝子工学、資本主義、民主主義、宗教、科学、アート、そして「不死」の未来を縦横に語る
目次
第一部 未来を予見する「十二の洞察」
パンデミック、AI、遺伝子工学、資本主義、民主主義、宗教、不死などのテーマを掲げ、縦横に未来を語る。
第二部 未来を予見する「五つの法則」
「ヘーゲルの弁証法」に基づく「未来予見の方法」を、多くの事例を交えて語る。
第三部 人類が直面する「五つの危機」
専制主義の台頭、核戦争の脅威、経済格差の拡大などの「歴史の逆行」について、弁証法の視点から未来を語る。
本日ご紹介する一冊は、シンクタンク・ソフィアバンクの代表であり、2008年ダボス会議のGlobal Agenda Councilメンバー、2010年世界賢人会議ブダペスト・クラブの日本代表を務めた田坂広志さんが、未来を語った一冊。内容の一部は、過去に出された本の再録であり(第二部「未来を予見する『五つの法則』」)、既に実現しているものもありますが、それ以外はこれから世界で起きそうな本質的な話が書かれています。
・「宗教」と「科学」が手を結ぶ時代
・「貧富の差」が「能力の差」になる社会
・ただ、「懐かしいもの」が復活するのではない。「便利になった、懐かしいもの」が、復活する
・「合理化」と「効率化」のためにひとたび消えた機能は、必ず、復活する
・「価格競争」は、ある段階で、必ず、「付加価値競争」に反転する
赤ペンチェック
物事の変化や発展、進歩や進化は、あたかも螺旋階段を登るように起こる
対立し、競っているもの同士は、互いに、似てくる
技術とは、意識進化のアクセラレータ(加速器)である
AIでは代替できない「三つの能力」
第一 ホスピタリティ
第二 マネジメント
第三 クリエイティビティ
「貧富の差」が「能力の差」になる社会
「マネタリー経済」と「ボランタリー経済」の相互浸透
参加型民主主義の「参加」とは、実は、「社会の変革」に参加すること
科学が、宗教の「神秘主義」の領域に踏み込んでいく動き
これからの時代、「労働」というものが「アート」へと深化していく
最先端の科学と医学によって「超長寿の命」や「永遠の命」が実現できる状況においては、我々は、そうした事故の危険性のある行動を、神経質なほど慎重に避けるようになる
「永遠の命」が与えられた状況においては、我々は、「時間」というものに価値を感じなくなり、目の前の時間を大切に使い、日々を充実して生きるという姿勢を失ってしまう
未来予測の「方法」を学ぶより、世界発展の「法則」を学べ
「集団・一律・他律」から「個別・自由・自律」への教育システムの回帰が起こる
合理化と効率化が進むと、ひとたび消えていった「古いシステム」が復活する
社会観察においては、何が「懐かしい」のか、何が「便利になった」のかを考える
「価格競争」は、ある段階で、必ず、「付加価値競争」に反転する
「シェア」が一定の水準を超えると、自然に「事実上の標準」が生まれる